私は西日本のある県でコンピューターシステム会社に勤務中。顧客は一般企業や自治体がほとんどです。
最近、私の取引先でこれは面白いといった出来事がありました。なんとプロバイダーを解約してもインターネットが使えていたのです。それも解約後1年半の期間……。もちろん支払いもありません。
そこで今回、その時の話をしたいと思います。
まずその顧客のデータですが、西日本に数社の支店がある企業で使用回線はNTT西日本の光ネクスト、プロバイダーはOCNです。使っていたネットワーク機器はYAMAHAのブロードバンドルーターとなります。
2020年8月に顧客の会社から、インターネットに繋がらないと連絡を受けました。私たちの業界でこういった障害はよくあることなので日常業務のような感じです。
このようなときに一番最初に確認することは、回線の工事情報や故障情報がないかの確認です。
とくに障害情報がなければ、次に社内の機器に障害がないかを疑います。
機器に問題がなければ、光回線のネットワーク機器(ONU、ルーター、HUB)の状態を確認し、おかしければ機器を再起動して復旧できないかを試行します。
しかし、その日は深夜になっても復旧できずに、NTTとプロバイダーのサポート窓口も終了していたため、ほかの拠点のルーターからインターネットに接続するという応急処置の設定を行ない帰宅しました。
翌日、NTTとOCNに障害内容について連絡してみると、その会社のプロバイダー契約は1年以上前に解約しているとの回答でした。
驚きの回答に、すぐにその会社の担当に連絡すると、プロバイダー契約に紐付いているOCNのメールアドレスを使っていないと判断したので1年半前に、OCNのみ解約していたとのことでした。
しかし、なぜプロバイダー契約を解約しているにも関わらずインターネットに接続することができたのか?
これは、あくまでも推測ですが……。
今回はネットワーク機器の不具合を疑いルーターの電源ON/OFFしましたが、障害がなければ機器の電源をON/OFFしなかったため、そのままプロバイダー契約がなくてもインターネットを使えることができたのではないかと思います。
プロバイダー契約を解約してもルーターの電源を切らない限り、ルーターの設定はそのまま「契約ありの状態」と判断し続け、インターネットが利用できてしまうのではないかと判断しています。
今回、OCNでの出来事だったため、ほかのプロバイダー会社はどうか判りません。ただ、同様の現象が起きそうな気もします。
プロバイダー会社は何らかの対策が必要と思われます。
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